この場所にたどり着くまで ①

 別荘を持ちたいと考え始めたのは10年以上も前の話。もともと渓流釣りが趣味の僕は、岐阜や長野の渓流に通っていた。いつも前夜に車で出かけ、暗いうちに渓流に到着し、車で仮眠をとって周囲が明るくなると釣り始めるというパターン。しかし年齢とともに体力的に厳しくなり、渓流の近くに気軽に泊まれる拠点が欲しいと思うように・・・。

 その頃からインターネットで別荘の物件を見始めた。とは言うものの、現実味はほとんどなく物件を見ること自体が趣味という感じで、具体的な行動を取ることは無かった。「別荘に大金を使うぐらいだったら、いろんな場所に何回も旅行に行く方が良い」というのが妻の考え。一度、開田高原に白樺のある素敵な土地を見つけ見に行ったが、結局何も進展のないまま時間だけが過ぎていった。

 事態が急展開したのは今年の夏の終わり頃。妻が急に「長野県の富士見町に素敵な土地があるので見てみたい。私、ガーデニングがやりたいとずっと思ってたの!」と言い出した。(つづく)


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